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配信機材GUIDE — 2026.10.26 11:43

VRChatのフルトラ機材の選び方|VIVE Tracker・VIVE Ultimate Tracker・SlimeVRを公式情報で比べる【2026年版】

VRChatのフルトラッキングに必要な機材を、VIVE Tracker (3.0)、VIVE Ultimate Tracker、SlimeVRで比較。必要な本数と置き場所の条件、分かる範囲の価格を公式情報で整理します。

文・V/WIRE編集部 更新 2026.10.26 11:43 読了 約8分 XLINE
VRChatのフルトラ機材の選び方|VIVE Tracker・VIVE Ultimate Tracker・SlimeVRを公式情報で比べる【2026年版】

VRChatのフルトラッキングには、トラッカー3台から始められる方式と、最低5台を使う方式があります。HTCは、VIVE Tracker (3.0) とVIVE Ultimate Trackerのフルボディに3台を案内しています(VIVE Ultimate Trackerは、ヘッドセットとコントローラー2台を使う場合)。SlimeVRの公式ドキュメントは最低5台です。

ベースステーション(部屋に置いて、トラッカーの位置を測る基準にする機器)をすでに持っているなら、VIVE Tracker (3.0) が候補です。ベースステーションを置けない部屋なら、VIVE Ultimate Trackerがあります。Wi-Fiで動く方式を試したいなら、SlimeVRです。

この記事のポイント

  • VRChat公式ドキュメントが例に挙げるのは、ベースステーションを使うLighthouse系のトラッカー(HTC Vive TrackerとTundra Trackers)です。Kinectなど別の方式は、動く場合があってもVRChatサポートの対象外とされています
  • ヘッドセットとコントローラーに加えて使えるトラッカーは、VRChatでは最大8台です
  • HTCはVIVE Tracker (3.0) のフルボディに最低3台を、VIVE Ultimate Trackerのフルボディ(コントローラー2台を使う場合)に3台を案内しています。SlimeVRは最低5台です
  • 10月26日時点の公式ページでは、VIVE Tracker (3.0) は19,000円(税込・希望小売価格)で、ベースステーションが別売で必要です。VIVE Ultimate Trackerはベースステーション不要ですが、3m×3m以上のプレイエリアが要ります

01フルトラッキングとは

フルトラッキングは、頭と両手に加えて、腰や足にもトラッカーを付け、全身の動きをアバターに反映させる方法です。VRChatの公式ドキュメントでは、トラッカーで動きを追えるのは足、膝、腰、胸、肘と肩です。肘より上に付ける1台で、肘と肩の両方を制御します。

ヘッドセットがまだ決まっていない場合は、先にVRChatの始め方を読んでください。

02VRChatで使える方式の条件

VRChat公式ドキュメントは、Lighthouse系のトラッカーを使うと説明しています。例に挙がっているのは、HTC Vive TrackerとTundra Trackersです。Kinectなど別の方式については、動く場合があってもVRChatサポートでは対応できないとしています。

VRChatの公式ドキュメントは、VIVE Ultimate TrackerとSlimeVRを例に挙げていません。HTCの公式ページはVIVE Ultimate Trackerの対応ヘッドセットにサードパーティ製のSteamVR対応ヘッドセットを載せていて、SlimeVRの公式サイトはVRChatを対応ゲームとして載せています。

033つの方式を公式の情報で比べる

以下は、10月26日時点の公式情報です。

製品追跡のしくみ必要なもの公式が案内する本数価格
VIVE Tracker (3.0)(HTC)SteamVRのベースステーション(BS1.0・BS2.0)を使うベースステーションとソフトウェア(別売)。トラッカー1台ごとに、PCの空きUSBポートが1つフルボディに最低3台19,000円(税込・希望小売価格)
VIVE Ultimate Tracker(HTC)トラッカーの2台の広角カメラで空間を認識する(セルフトラッキング)3+1キットはトラッカー3台とドングル1台。Windows 10・11。プレイエリアは3m×3m以上ヘッドセットとコントローラー2台を使う6ポイントは3台。コントローラーなしは5台公式ページに記載なし
SlimeVR慣性センサー(IMU)で動きを測るトラッカーと、SlimeVR Server(Windows・Linux・macOS・Androidで動く)。2.4GHzのWi-Fi 4ネットワーク最低5台(胸1、太もも2、足首2)V1.2は219ドルから、Butterfly Trackersは279ドルから(USD表記のみ)

04方式ごとの特徴

VIVE Tracker (3.0)|ベースステーションを置く

VIVE Tracker (3.0) は、SteamVRのベースステーションBS1.0とBS2.0に対応するトラッカーです。HTCの公式ページに「ベースステーションとソフトウェアが必要となります。(別売)」とあるので、トラッカーだけを買っても動きません。付属のUSBドングルでPCとつなぐため、PCにはトラッカーの台数分の空きUSBポートが要ります。他社のトラッカーとは互換性がない点も、公式ページに書かれています。

VRChat公式ドキュメントが例に挙げるのは、この系統のトラッカーです。すでに対応のベースステーションを持っているなら、追加で買うのは主にトラッカーなので、まず検討したい方式です。

VIVE Ultimate Tracker|ベースステーションなしで始める

VIVE Ultimate Trackerは、トラッカーに付いた2台の広角カメラで空間を読み取る方式です。HTCの公式ページに「ベースステーションは必要ありません。」とあります。3+1キットには、VIVEワイヤレスドングルが1つ付きます。サードパーティ製のSteamVR対応ヘッドセットでは、ドングルをPCにつなぎ、VIVE Hub経由で使います。

プレイエリアは最低3m×3mで、障害物から1.5mの距離が要ります。極端に暗い場所や直射日光の下は推奨されていません。トラッカーとの接続には専用の2.4GHz帯を使います。ヘッドセットは5GHzのWi-Fiが推奨されています。ベースステーションを置けない部屋でも始められる反面、部屋の広さと明るさを先に確かめる必要があります。

SlimeVR|慣性センサーで動きを測る

SlimeVRは、オープンハードウェアのセンサーとオープンソースのソフトで動くフルボディトラッキングのシステムです。ベースステーションは不要です。公式サイトは、手頃な価格、快適さ、オープンな仕組みを重視していると説明しています。

トラッカーは、2.4GHzのWi-Fi 4のネットワークにしかつなげられません。5GHz対応のルーターを使っている場合は、2.4GHzも有効にする必要があります。同じネットワーク上のPCやスマートフォンと通信するので、インターネットへの接続は要りません。

購入には注意が必要です。公式サイトの価格はUSD表記だけで、正規品の販売先はCrowd SupplyとMouser Electronicsのみです。日本への発送や、日本円での価格表示は、公式サイトに記載がありません。販売ページで送料と発送先を確認してください。

05何台あれば足りるか

必要な本数の数え方は、製品で違います。HTCの公式ページは、VIVE Ultimate Trackerのヘッドセットとコントローラー2台を使うフルボディ(6ポイント)にトラッカー3台と案内しています。VIVE Tracker (3.0) のページは、フルボディに最低3台を推奨しています。SlimeVRの公式ドキュメントは、フルボディトラッキングに最低5台が必要としています。SlimeVRは胸に1台、太ももに2台、足首に2台という付け方です。VRChat公式ドキュメントのSteamVRの手順では、腰と左右の足に割り当てます。

3台の例(腰と左右の足)と、SlimeVRが案内する5台(胸、太もも2台、足首2台)の付ける位置を示した模式図
図:V/WIRE作成(模式図)

SlimeVRの公式ドキュメントは、胸の1台だけで部分的なトラッキングを試せるとしています。

06どれを選ぶか

  • ベースステーション(BS1.0かBS2.0)を持っている:VIVE Tracker (3.0)
  • ベースステーションを置けない:VIVE Ultimate Tracker。3m×3m以上のプレイエリアが必要
  • 日本円で買いたい:VIVE Tracker (3.0)。19,000円(税込・希望小売価格)で、ベースステーションは別売
  • Wi-Fiで動く方式を試したい:SlimeVR。最低5台が公式の目安

07VRChatで使えるようにする流れ

VRChat公式ドキュメントにもとづく手順です。SteamVRでペアリングするトラッカーを使う場合の流れで、SlimeVRとVIVE Ultimate Trackerの接続方法は、各社の公式ページで確認してください。

  1. トラッカーをSteamVRでペアリングします
  2. SteamVRの「Manage Vive Trackers」で、トラッカーに足や腰などの役割を割り当てます。「Held in Hand」になっていないことを確かめます
  3. VRChatを起動します。必要なトラッカーがSteamVRでペアリングされていれば、フルボディのモードが自動で検出されます
  4. クイックメニューで「Calibrate FBT」を選び、アバターを基準に位置を合わせます。正面を向いて、両手のInteractボタン(通常はトリガー)を同時に押します

08キャリブレーションの注意点

VRChat公式ドキュメントが注意している点です。

  • しゃがんだ状態でキャリブレーションを行わないでください
  • Playspace MoverやOpenVR Advanced Settingsでオフセットをかけた状態では、キャリブレーションしないでください
  • 高さ(Height)の設定を正しくしてから行います
  • 従来の手順を使いたいときは、起動オプションに –legacy-fbt-calibrate を付けます

09よくある質問

3台あれば足りますか

製品によって答えが変わります。HTCの2製品は3台からと案内していて、VIVE Ultimate Trackerの3台は、ヘッドセットとコントローラー2台を使う場合です。SlimeVRは最低5台です。

Quest単体でもトラッカーを使えますか

VRChat公式ドキュメントに、Quest単体の場合の記載はありません。説明はSteamVRでペアリングしたトラッカーが前提です。ヘッドセットごとの動作環境はVRChatの始め方にまとめています。

ベースステーションなしでもフルトラはできますか

VIVE Ultimate TrackerとSlimeVRは、公式ページでベースステーションが不要とされています。必要な条件は、VIVE Ultimate Trackerが3m×3m以上のプレイエリア、SlimeVRが2.4GHzのWi-Fiです。

バッテリーはどれくらいもちますか

公式ページの数字は、VIVE Tracker (3.0) が最大7.5時間、VIVE Ultimate Trackerが最大7時間、SlimeVRが10〜15時間です。

編集部のひとこと

公式ページを読み比べて、HTCの3台とSlimeVRの5台のように、本数の数え方がそろっていないことに驚きました。円の価格が公式ページで分かったのも、VIVE Tracker (3.0) だけでした。買う前に、VRChat公式ドキュメントのキャリブレーションの手順を読んでおけば、置き場所や本数の条件が具体的に想像できます。

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