配信や歌枠で使うヘッドホンは、有線の密閉型がおすすめです。ヘッドホンの音がマイクに入りにくく、バッテリー切れや接続の乱れを気にせず使えます。
配信中のヘッドホンは、ゲームやBGMの音に加えて、自分の声がどう出ているかを確かめるために使います。
この記事のポイント
- 密閉型は音漏れしにくく、ヘッドホンの音をマイクが拾う心配が少なくなります。オーディオテクニカもShureも、録音には密閉型が向くとしています
- 開放型は音に広がりがあり、軽いモデルもありますが、音漏れしやすい型です。マイクで声を拾う配信や歌枠では、密閉型のほうが無難です
- ワイヤレスは動きやすい反面、接続方式で遅延の性能が変わります。ソニーのゲーミングヘッドセット「INZONE H9」は、ゲーム用に2.4GHzのUSBトランシーバーを案内し、Bluetoothは標準的な遅延性能としています
- 何時間もつけるので、重さとイヤパッドの当たり方も大事です
- 自分の声は、OBSのモニタリングか、オーディオインターフェイスのダイレクトモニタリングで聞きます
01配信用ヘッドホンで確かめる4つのこと
| 確かめること | 見るところ | 配信での目安 |
|---|---|---|
| 密閉型か開放型か | 音漏れの大きさ。マイクに音が入りやすいか | マイクで声を拾うなら、密閉型 |
| 有線かワイヤレスか | 接続方式、充電、遅延 | 迷ったら有線 |
| 装着感 | 重さ、イヤパッド、締めつけ | 長時間つけるので、試着できるなら試す |
| 端子とインピーダンス | プラグの太さ、ケーブルの長さ、インピーダンス(Ω) | つなぐ機器のヘッドホン端子に合わせる |
02密閉型と開放型は、音漏れとマイクへの入りやすさが違う
密閉型は、耳を覆う部分(ハウジング)の背面が塞がれた型です。オーディオテクニカは、音漏れがしにくく、外の音も入りにくいと説明しています。低い音を力強く鳴らしやすい一方で、圧迫感や蒸れを感じることがあり、高い音の抜けは開放型より控えめになる傾向があるとしています。
開放型は、ハウジングの背面が完全には塞がれていません。音に広がりが出て、スピーカーに近い音質とも言われます。音漏れしやすく、静かな公共の場には向かないとされています。低音の量感は、密閉型より控えめに感じることがあります(以上、オーディオテクニカ)。
配信で問題になるのは、この音漏れです。オーディオテクニカの米国サイトは、密閉型は音漏れが少なく、ヘッドホンから出た音をマイクが拾ってしまう録音のような場面で大事だと書いています。Shureも、録音するときは遮音性の高い密閉型が最適だとし、外の音や漏れた音が録音に混ざらないことを理由に挙げています。

| 密閉型 | 開放型 | |
|---|---|---|
| 音漏れ | しにくい | しやすい |
| 外の音 | 入りにくい | 入りやすい |
| 音の特徴 | 低音を力強く鳴らしやすい。高音の抜けは控えめな傾向 | 音に広がりがあり、スピーカーに近いとも言われる。低音の量感は控えめに感じることがある |
| 気になる点 | 圧迫感や蒸れ | 音漏れ。マイクが拾うことがある |
| 配信での向き | 雑談・ゲーム・歌枠など、マイクで声を拾う配信 | 音漏れが気になる場面には向きにくい。マイクで声を拾う配信にも向きにくい |
軽さの面では、開放型に利点があります。オーディオテクニカの米国サイトは、軽いことが長時間の装着に役立つとし、ゲームを遊ぶ人には開放型を好む人が多いとも書いています。ただ、ゲームを遊ぶだけの使い方と、マイクで声を拾う配信では条件が違います。
03有線とワイヤレス
オーディオテクニカによると、有線は端子に挿すだけで使え、充電が要らず、安定して使えます。Bluetoothは、コードを気にせず動け、機器の切り替えが簡単です。
ワイヤレスで気になるのは、音の遅れです。ソニーのゲーミングヘッドセット「INZONE H9」のページは、ゲーム向けの接続として付属の2.4GHz USBトランシーバーを案内しています。ソニーは、低遅延のアルゴリズムでゲーム音の遅れを感じにくくしていると説明しています。Bluetoothについては、標準的なBluetooth機器と同等の遅延性能という注記があります。
自分の声を聞きながら話したり歌ったりする配信では、まず有線にすると、ワイヤレスの接続方式を気にせずに済みます。ワイヤレスを選ぶなら、2.4GHzのUSBトランシーバーが付属するかなど、製品ページの接続方式を読んで決めます。
04長時間つけるから、装着感を見る
Shureは、ヘッドホンを選ぶときに装着感が「おそらく2番目に大事」な要素だとしています。数時間つけたままになる配信でも同じです。
見るところは、重さ、イヤパッドの当たり方、締めつけの強さです。密閉型は圧迫感や蒸れを感じることがあるので(オーディオテクニカ)、耳まわりの当たりは試着で確かめます。
05端子・ケーブル・インピーダンスの見かた
ヘッドホンのプラグには、標準(6.3mm。機器の仕様では6.35mmと書かれます)と、ミニ(3.5mm)があります。オーディオテクニカのモニターヘッドホンには、両方に使える2ウェイのプラグを付けたモデルがあります(ATH-M50xの仕様表)。つなぐ機器の側は製品で違い、たとえばFocusriteのScarlett Solo 第4世代は6.35mm、ElgatoのWave XLR MK.2は3.5mmのステレオミニです。
モニターヘッドホンのケーブルは、オーディオテクニカによると3.0m程度のものが一般的です。着脱式のモデルや、伸び縮みするカールコードのモデルもあります。机の上の配置に合わせて、長さを選びます。
インピーダンス(Ω)は、ヘッドホンの仕様表に載っている数値です。Shureは、インピーダンスが上がるほど鳴らすのに多くの電圧が必要になると説明しています。例に挙げた65Ωのモデルは、質の良いヘッドホンアンプの恩恵を受けるとしています。つなぐ機器の出力は、機器の説明書で確かめます。
06OBSで、配信の音を自分のヘッドホンで聞く
OBSのミキサーには、ソースごとにモニター用のボタンがあります。押すと、設定の「モニタリングデバイス」で選んだ出力先から、そのソースの音を聞けます(OBS公式のAudio Mixer Guide)。「モニタリングデバイス」の初期値は「既定」です。
編集メニューの「オーディオの詳細プロパティ」では、ソースの音がOBSに入った時点の音を、オーディオモニタリングで聞き直して確かめられます(OBS公式のガイド)。
OBSのモニタリングでは、パソコンを通った音を聞きます。オーディオインターフェイスのダイレクトモニタリングは、マイクの音をパソコンを通さずに直接ヘッドホンへ送るので、ほとんど遅れなく聞けます(Focusrite)。歌枠をする人や、遅れが気になる人は、ダイレクトモニタリングが使えるインターフェイスが向いています。詳しくはオーディオインターフェイスの記事と歌枠の録り方の記事にあります。

07用途別のおすすめ
| 使い方 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 雑談・ゲーム配信(マイクで声を拾う) | 有線の密閉型 | ヘッドホンの音がマイクに入りにくくなります |
| 歌枠・歌ってみた(録音も兼ねる) | 有線の密閉型+ダイレクトモニタリング | Shureは録音に密閉型を挙げています。自分の歌は、遅れの少ないダイレクトモニタリングで聴けます |
| 何時間も続けるゲーム配信 | 軽い密閉型 | 開放型は軽さが利点ですが、音漏れがあります。密閉型の中で、重さと当たりを見て選びます |
| 部屋の中を動き回る配信 | ワイヤレス | 2.4GHzのUSBトランシーバーが付属するかなど、接続方式を製品ページで確かめます |
08つまずきやすい点
ヘッドホンの音がアーカイブに混ざっている
ヘッドホンから漏れた音を、マイクが拾っている可能性があります。Shureは、密閉型が外の音や漏れた音の混入を防ぐとしています。開放型を使っているなら密閉型に替える方法があります。そのほか、ヘッドホンの音量を下げる、マイクとヘッドホンの位置を離すと、混ざり方が変わることがあります。
自分の声が遅れて聞こえる
パソコンを通して聞いている音は、遅れて届くことがあります。Focusriteは、遅れが気になるときは、インターフェイス側のダイレクトモニターをオンにし、DAW(録音ソフト)の録音中のトラックをミュートするよう案内しています。
音が小さい
ヘッドホンのインピーダンスと、つなぐ機器の出力が合っていない可能性があります。Shureは、インピーダンスが上がるほど鳴らすのに多くの電圧が必要になると説明しています。
耳が痛い、蒸れる
密閉型は、圧迫感や蒸れを感じることがあります(オーディオテクニカ)。重さ、締めつけ、イヤパッドの当たりを見直します。
09よくある質問
ゲーミングヘッドセットでも配信できますか?
マイクが付いたヘッドセットでも、配信はできます。マイクの音を重視したいときは、ヘッドホンとマイクを別々に選ぶ方法もあります。マイクの選び方は配信用マイクの記事にあります。
イヤホンとヘッドホンは何が違いますか?
オーディオテクニカは、イヤホンとヘッドホンの違いを「サイズ」と「音質」だとし、ヘッドホンは大きい分、高性能なドライバーユニットを載せやすいと説明しています。
開放型は配信に使えませんか?
使えないわけではありません。ただ、開放型は音漏れしやすく、マイクが拾うことがあります。マイクで声を拾う配信や歌枠では、密閉型が向いています。
モニターヘッドホンと、ふつうのヘッドホンは何が違いますか?
オーディオテクニカによると、モニターヘッドホンは、楽曲制作のために低音から高音までフラットな音質を目指したものです。低音を強調するリスニング用のヘッドホンで制作すると、低音が実際より大きく聞こえ、低音の量を下げすぎるおそれがあるといいます。歌ってみたのミックスを自分で確認したい人には、モニターヘッドホンが向いています。雑談やゲーム配信が中心なら、装着感と音漏れを優先して選んで構いません。
編集部のひとこと
ヘッドホンを選ぶときは、音のよさより先に、何時間つけていられるかを考えたくなります。配信中の耳は、ゲームの音も自分の声も、ずっと聞き続けるからです。まずは有線の密閉型で、装着感は一度つけてから決めてください。
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- INZONE H9 特長:ストレスフリーなワイヤレス接続ソニー
- Audio Mixer GuideOBS Project
- OBS Studio 日本語UI文字列(ja-JP.ini)OBS Project(GitHub)
- What is direct monitoring?Focusrite
- Scarlett Solo 第4世代 ユーザーガイドFocusrite
- Wave XLR MK.2Elgato
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