Warudo(ワルド)は、3Dモデルを動かして配信できるソフトです。Steamで公開されていて、個人で使うぶんには無料と、ストアページに書かれています(10月25日時点)。VRMなどの3Dモデルを読み込めます。Webカメラやスマホ(iPhone)で動かし、OBS Studioに映して配信します。
この記事のポイント
- 無料になるのは、キャラクターの著作権やアカウントが自分のものといった条件を満たす個人の利用。事務所所属などは公式に問い合わせる
- モデルは「Basic Setup → Get Started」から読み込む。対応は.vrmと.warudoで、.vsfavatarは使えない
- OBSには、公式がすすめるSpoutで映す。ウィンドウキャプチャは負荷が大きいため、公式はすすめていない
- 重いときは、解像度を1920×1080以下にして、Limit FPSを30にするなどで軽くできる
01Warudoとは? 個人利用は無料の3D VTuber向けソフト
開発元はHakuya Labsで、Steamでの公開は2023年7月14日です。ストアページでは今もアーリーアクセスと表示されています。開発者は、機能はそろっていて、バグの修正と使いやすさの改善をしてから1.0にする予定だと書いています。顔と手のトラッキング、VRMなどの3Dモデルの読み込み、背景や小物の配置、表情のホットキー、処理を組み立てるブループリントの仕組みなどが使えます。YouTube・Twitch・Bilibiliの視聴者とのやりとりにも対応しています。
| 項目 | 内容(Steamストアページ、10月25日時点) |
|---|---|
| 価格 | 個人利用は無料(条件は下の段落)。円での価格表示はない |
| 対応OS・最低環境 | Windows 10(64ビット)、Intel Core i5-9400F、NVIDIA GeForce GTX 1660、DirectX 11、空き容量6GB |
| 推奨環境 | 64ビットのOSとプロセッサーとだけ書かれていて、具体的なスペックは載っていない |
| 画面の言語 | 日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、ロシア語、スペイン語(中南米) |
| 仕事・商用で使うとき | 商用で使いたい場合は、info@warudo.app への連絡が必要と書かれている |
ストアページによると、無料になる「個人利用」は、次の2つをどちらも満たす場合です。VTuberとしてのキャラクターの著作権が自分だけのものであり、配信やSNSのアカウントを自分で持っていること。そして、週に何時間配信するといった契約上の義務がないこと(TwitchやYouTubeなど大手の配信プラットフォームと直接結んだ契約は除く)。アーリーアクセスのあとも、インディーVTuberは無料のままだとも書かれています。
法人向けには「Warudo Pro」があり、公式ドキュメントによると、Steam版の機能に加えて、URPやNiloToonの描画、MotionBuilderや光学式モーションキャプチャへの対応、カメラ演出のStage Directorモードが使えます。価格は載っておらず、info@warudo.app に問い合わせる形です。個人のVTuberには、条件を満たせばインディー向けの価格もあります。
パソコンのスペックを選ぶ段階なら、先にVTuberの配信用パソコンの選び方を読んでおくのがおすすめです。
02始める前に用意するもの
- 3Dモデル:.vrmか.warudoの形式。VRoid Studioで作ったVRMが使えます(作り方はVRoid Studioの使い方)
- トラッキングの機材:Webカメラか、iPhone。くわしくはiPhoneとWebカメラのフェイストラッキングの違い
- 配信ソフト:OBS Studioなど。設定はOBS Studioの基本設定にまとめています
- パソコン:上の表の最低環境を満たすもの
VRChat用のアバターなど、VRM以外の3Dモデルを使うときは、Warudo公式のMod SDKで.warudo形式に書き出す必要があります。VRChat用の.vsfavatarは、そのままでは読み込めません。
03手順1 モデルを読み込む
Warudoを起動すると、シーンが動くメインウィンドウと、設定を行うエディタウィンドウが開きます。エディタウィンドウを閉じてしまっても、メインウィンドウを選んだ状態でEscキーを押すと開き直せます。
- 「Basic Setup」の「Get Started」を開く
- 「Open Characters Folder」を押し、開いたCharactersフォルダにモデルのファイル(.vrmか.warudo)を入れる
- Warudoに戻り、キャラクターのドロップダウンから、入れたモデルの名前を選ぶ
Charactersフォルダは、メニューの「Open Data Folder」からも探せます。
04手順2 トラッキングを選ぶ
モデルを選んだあと、トラッキングの設定に進みます。公式ドキュメントは、初めて使う人にはここで「Yes」を選び、Warudoにおすすめの組み合わせを出してもらうことをすすめています。「No」を選ぶと、自分でトラッカーを選べます。ドキュメントの例では、iPhoneとWebカメラがあるとき、顔はiFacialMocap、手はMediaPipe(Webカメラ)が提案されます。
| 部位 | 公式ドキュメントに載っている主な方法 |
|---|---|
| 顔 | MediaPipe(Webカメラ)、iFacialMocap/FaceMotion3D(iPhone)、OpenSeeFace、RhyLive |
| 体 | SteamVR、Sony mocopi、Rokoko、Xsens MVN、VMC など |
| 手・指 | Leap Motion Controller、StretchSense Glove(MediaPipeでも手を追える) |
モデルに合わせた表情の対応表(BlendShape Mapping)は、ARKit、MikuMikuDance、VRMの3種類から選べます。ふだんはWarudoが自動で判別します。リップシンク(口パク)は、最初の設定のときに入れるか、あとから「Character → Motion Capture → Blueprint Navigation → Lip Sync Settings」で設定できます。
05手順3 表情とホットキーを入れる
最初の設定の流れで、VRMに入っている表情(Expressions)を取り込み、ホットキーを割り当てられます。あとから行うときは、キャラクターの設定で「Import VRM Expressions」を押します。表情ごとに「Layer」という数字があり、同じ層の表情は切り替えると前のものが消え、違う層の表情は重ねて出せます。VRMに標準で入っている表情(Joy、Angry、Sorrow、Fun/Surprised)は層0に入り、モデルを作った人が足した表情は層1以降に入ります。
06手順4 OBS Studioに映す
公式がすすめている方法は、Spoutです。Warudoの「Settings → Output」にある「Spout Output」は、最初からオンになっています。OBS Studio側では次の流れで映します。
- OBS Studio用の「Spout2 Plugin」を入れる
- ソースに「Spout2 Capture」を追加する
- 送信元(Sender)で「Warudo」を選ぶ
Streamlabsを使う場合は、「Spout2」のソースを追加して、同じようにWarudoを選びます。背景を透明にして映したいときは、カメラのアセットで「Basic Properties → Transparent Background」をオンにします。
ほかの映し方もあります。ウィンドウキャプチャやゲームキャプチャでもWarudoの画面を映せますが、公式はCPUとGPUへの負荷が大きいとして、すすめていません。DiscordやZoomなどに映すなら「Virtual Camera Output」、別のパソコンに送るなら「NDI Output」があります(NDIは音声に対応していません)。
07動きが重いときの設定
公式の「Optimizing Performance」には、次の対策が載っています。
| 対策 | 設定の場所と内容 |
|---|---|
| 解像度を下げる | Menu → Settings → Window Width/Height。公式は1920×1080、重ければ1280×720をすすめている。4Kは、パソコンが非常に強力な場合だけ |
| 背景を軽くする | 単純な3D背景か、背景なしにする。公式は「Tokyo City」をとくに重い背景としている |
| モデルを軽くする | ポリゴンの数(メッシュ)やマテリアルの数を減らす |
| フレームレートを抑える | Menu → Settings → Limit FPS を30にする。VSyncがオンなら先にオフにする |
| 手のトラッキングを軽くする | MediaPipeの手のトラッキングを切るか、「MediaPipe Tracker → GPU Acceleration」を切ってCPUで動かす |
| GPUの優先度を上げる | Warudo.exeを管理者として実行し、「Increase GPU Priority」をオンにする。ほかの3Dアプリやゲームの動きは落ちることがある |
公式は、Limit FPSを30にする場面として、30FPSまでの配信プラットフォームに出すときと、重いゲームと同時に使うときを挙げています。
08つまずきやすいところ
- モデルが選べない:ファイルの形式を確かめます。.vrmと.warudoだけが対象で、.vsfavatarは使えません
- 設定の画面が消えた:メインウィンドウを選んで、Escキーを押します
- 表情が重なって出てしまう:表情ごとのLayerを見直します。同じ層なら切り替わり、違う層なら重なります
- OBSで映すと重い:ウィンドウキャプチャをやめて、Spoutに切り替えます
09VTube Studioとどう使い分ける?
Live2Dなどの2Dモデルで配信するなら、VTube Studioがあります。VRMなどの3Dモデルを動かして、背景や小物も3Dで置きたいなら、Warudoを使えます。どちらもOBS Studioに映して配信する点は同じです。
10よくある質問
Warudoは無料ですか?
条件を満たす個人の利用なら無料です。条件は、キャラクターの著作権が自分だけのもので、配信などのアカウントを自分で持っていて、週あたりの配信時間を定める契約がないことです(大手の配信プラットフォームとの直接契約は除く)。商用で使う場合は、info@warudo.app への連絡が必要です。
日本語で使えますか?
Steamのストアページに、画面の言語として日本語が挙がっています。公式ドキュメントにも日本語版があります。
収益化している配信でも使えますか?
ストアページには、収益化したチャンネルで使えるかどうかは書かれていません。事務所に所属している人や、収益化の扱いが分からない人は、Warudoの公式(info@warudo.app)に問い合わせてください。
スマホだけで使えますか?
Steamで公開されているWindows向けのソフトなので、パソコンが必要です。iPhoneは、顔のトラッキングに使う機材の1つです。
VRChatのアバターは使えますか?
VRChat用の.vsfavatarは、そのままでは読み込めません。Mod SDKで.warudo形式に書き出す方法がありますが、アバターの利用規約で改変や別のアプリでの利用が認められているかを、先に確かめてください。
編集部のひとこと
3Dのモデルを手に入れたら、まず動かして遊んでみたくなると思います。Warudoは条件を満たす個人なら無料で、最初の設定も画面の案内に沿って進められるので、試すハードルは低いです。ただ、無料になる条件は、事務所に所属している人などには当てはまらないことがあります。アーリーアクセスのソフトでもあるので、迷ったときは、この記事より公式のドキュメントを優先してください。
11関連記事
- VTuberの始め方|必要なもの・費用と、初配信までの準備(入り口の記事)
- VRoid Studioの使い方(3Dモデルを作る)
- iPhoneとWebカメラのフェイストラッキング(トラッキングの選び方)
- OBS Studioの基本設定(配信ソフトの設定)
TOOLSこの記事に出てくるツール
- Warudoアバター・トラッキング Windows・Steam3D の VTuber 配信のためのアバター操作アプリです。Steam で配布され、条件を満たす個人の配信なら無料で使えます。無料プランあり日本語条件を満たす個人の配信は無料・企業向けの Warudo Pro は要問い合わせ
VTuber界隈のあれこれを届けるV/WIRE編集部です。 編集方針
